“世界の香り旅”~世界のお香の種類とその魅力に迫る~

世界中のお香の多様性とは

お香は、世界中で様々な文化や宗教で利用され、その種類も豊富です。
異なる地域や伝統に根ざしたお香は、それぞれ独自の香りや特徴を持っています。
以下では、代表的な10つのお香に焦点を当て、それぞれの特性と焚き方、燃焼時間について詳しく紹介します。

1. スティックインセンス~STICK INCENSE~ 別名:アガルバッティ~AGARBATT~

スティックインセンス(別名アガルバッティ)は、インドのお香の代表格であり、燃焼中に発する煙と香りが特徴的です。
主にヒンドゥー教や仏教の儀式、日常の祈りに使用されます。製造には天然素材や芳香剤、樹脂が使用され、その香りは独特で穏やかです。

焚き方:

  1. スティックインセンスは特別なホルダーに挿し、棒の先を点火します。
  2. 炎が燃えている間に、火を消して余燃し煙の香りが広がるのを待ちます。
  3. お香が燃え尽きるまで、その香りを楽しむことができます。

価格帯:
スティックインセンスは、一般的に数ドルから数十ドルまでの価格帯があります。ブランドや素材によって価格が変動します。

燃焼時間:
通常、スティックインセンスは約30分から1時間の間で燃焼します。ただし、ブランドやインセンスのサイズによって異なることがあります。

2. コーンインセンス~INCENSE CONES~

コーンインセンスは、小さな円錐形をしており、燃焼中に発する香りが空間を満たします。
様々な香りが提供され、好みに応じて選択できます。

焚き方:

  1. コーンインセンスホルダーにコーンをセットします。
  2. インセンスの先端に点火し、燃えるのを確認したら火を消します。
  3. 穏やかな香りが広がるまでお楽しみください。

価格帯:
コーンインセンスは、一般的に$5から$15の範囲で入手できます。ブランドや香りの種類によって価格が変動します。

燃焼時間:
コーンインセンスは通常、1つあたり15分から45分ほどで燃焼します。香りの濃さやサイズによって変化します。

3. バックフローインセンス~BACKFLOW CONES~
バックフローインセンスは、独自の形状とデザインで知られ、燃焼時に逆さまに煙が流れるのが特徴です。
これにより、美しい滝のような光景が楽しめます。

焚き方:

  1. バックフローインセンス専用のホルダーにコーンをセットします。
  2. コーンの先端を点火し、煙が逆流するのを観察します。
  3. ホルダーからの煙が伝わり、その美しいデザインを楽しみつつ、香りを堪能します。

価格帯:
バックフローインセンスは、デザインやブランドによって異なりますが、一般的に$10から$30の範囲で入手できます。

燃焼時間:
バックフローインセンスの燃焼時間は一般的に15分から30分ほどです。美しい逆流する煙の効果を楽しむには、ゆっくりと時間をかけて焚くことがおすすめです。

4. スマッジスティック~SMUDGE STICK~
スマッジスティックは、先住民の伝統的な儀式で使用されるお香で、主にホワイトセージが使われます。これは、浄化や悪いエネルギーの取り除きを目的としています。

焚き方:

  1. 陶器など、火がついても燃えないお皿を用意します。
  2. その上にスマッジスティックを置き点火し、炎を確認します。
  3. 火を消して燃えているだけの状態にし、煙を発生させます。
  4. 燃えている部分から煙を身体や物体に向けていき、浄化を行います。
  5. 浄化が完了したあとは、香りを堪能してください。

価格帯:
スマッジスティックは、一般的に$5から$20の範囲で入手できます。ホワイトセージの品質やサイズによって価格が異なります。

燃焼時間:
スマッジスティックの燃焼時間は通常1束あたり1時間から2時間程度です。これは、使用される材料やサイズによって変動することがあります。

5. ホワイトセージ~WHITE SAGE~


ホワイトセージは、1000年以上前からネイティブアメリカン達によって「聖なるハーブ」として崇められていました。けがれを払う儀式に広く使用されています。ただよう香りは清浄で、悪いエネルギーを浄化し、ポジティブな空気をもたらすと信じられています。

焚き方:

  1. 陶器など、火がついても燃えないお皿を用意します。
  2. その上にホワイトセージを置き、束のまま点火し、煙が立ち上るまで燃焼させます。
  3. 浄化したい場合は、ホワイトセージを持ち上げ、煙を身体や空間に向けてゆっくりとなぞって浄化します。
  4. 浄化後は、安全な場所にホワイトセージをお皿に置き、燃え尽きるまで待ちます。
  5. 心地よいホワイトセージの香りに癒される時を楽しみましょう。

価格帯:
ホワイトセージの価格は一般的に束やスティック単位で販売され、数ドルから十数ドルまで幅広い価格帯があります。ブランドや生産地、パッケージの違いが影響します。

燃焼時間:
ホワイトセージの燃焼時間は束の大きさや使用方法によって変動しますが、通常は1回の使用で約30分から1時間ほどです。

6. パロサント~PALO SANTO~

パロサントは、南アメリカなどの樹木から採取される香木で、その名はスペイン語で「聖なる木」を意味します。香りはウッディかつシトラスのようであり、近年では浄化アイテムとして人気が高まっています。

焚き方:

  1. 陶器など、火がついても燃えないお皿を用意します。
  2. その上にパロサントを置き、火をつけます。
  3. 火を消して燃えているだけの状態にし、煙や香り楽しみます。
  4. 燃え続けるパロサントを空間に移動させ、浄化や癒しのエネルギーを感じながら使用します。
  5. 浄化が完了したあとは、聖なる香りを感じてください。

価格帯:
パロサントは、一般的に$5から$20の範囲で入手できます。ホワイトセージの品質やサイズによって価格が異なります。

燃焼時間:
パロサントは通常、約30分から1時間程度の燃焼時間があります。ただし大きさやブランドによって異なります。

7. 線香~JAPANESE STICK INCENSE/JAPANESE KOH~

日本のお香の代表格である線香は、竹串を使わないお香で、ペーストから作られたスティックまたはコーンの形で直接燃焼するお香です。製品やブランドで香りが異なり、線香だけでも幅広い種類があります。

焚き方:

  1. 線香は、線香ホルダーに挿し(線香ホルダーが同封されていることもあります)、先端へ火を灯します。
  2. お香が確実に燃えていることを確認し、火を消します。
  3. 空間に香りが広がり、心地よい雰囲気を楽しんでください。

価格帯:
線香は比較的安価で手に入ります。1000円しないものから10万円を超えるものもありますが、大体が数千円で買うことができます。
また、製品やブランドでも価格が異なります。

燃焼時間:
一般的な線香は20分から1時間ほどの間で燃焼します。形状やブランドによって異なるため、パッケージの指示を確認することが重要です。

8. 香木~JAPANESE INCENSE/FRAGRANT WOOD~


日本を代表するもう一つのお香は、香木です。「沈香(じんこう)」「伽羅(きゃら)」「白檀(びゃくだん)」の3種類の香木が有名です。沈香と伽羅は特に人気が高い香木です。香木はそのまま焚かず、小さなかけらにし、それを加熱またはくすぶりながら香りを楽しむものです。

焚き方:

  1. 香炉灰が入った香炉を用意し、2ミリから5ミリ程度の香木のかけらをセットします。
  2. かけらに火を灯し、全体に火を通します。
  3. ゆったりと時間をかけて香りが広がり、香木が持つ魅力的な香りを楽しむことができます。

価格帯:
香木は基本的に高価なものが多く、3,000円~です。高いものでは130万円するものもあります。

燃焼時間:
かけらの大きさによりますが、香木のかけらをくすぶらせる場合、1回の使用で約15分から30分ほどの間で香りが楽しめます。
自分でカットするため時間を調節することができます。

9. チベタンインセンス~TIBETAN DHOOP~

チベタンインセンスは、ヒマラヤ地域で伝統的に製造され、独自のスパイシーでウッディな香りが特徴です。伝統的な製法で手作業で作られ、冥想や祈り、清浄化の儀式に広く用いられます。

焚き方:

  1. インセンスホルダーにインセンスをセットします。
  2. 先端を点火し、煙が出始めたら火を消します。
  3. ホルダーの中でじんわりと燃え続け、素敵な香りが漂います。

価格帯:
チベタンインセンスは、一般的に$10から$25の範囲で購入できます。素材の種類やブランドによって価格が変動します。

燃焼時間:
チベタンインセンスは1本あたり30分から1時間の範囲で燃焼します。独特の香りがじっくりと空間に広がります。

10. ネパールロープ香~NEPALESE ROPE~ 別名:ロープインセンス、ねじり香

ネパールロープインセンスは、伝統的なネパール製の香りつけられたロープで、木や樹脂、植物の混合物を含んでいます。ロープはヒマラヤロータ紙に包まれており、リラックスや瞑想に適しています。

焚き方:

  1. ロープの先端に点火し、灰の上に置きます。
  2. ロープが煙を出しながらゆっくりと燃え続けるのを観察します。
  3. 香りが広がるまでゆっくりと時間をかけて楽しんでください。

長い時間焚きたい際には、ねじられているロープをほどくと良いそうです。

価格帯:
ネパールロープ香は、一般的に$15から$35の範囲で入手できます。ロープの長さや香りの種類によって価格が異なります。

燃焼時間:
ネパールロープ香は通常、1本あたり1時間半から2時間半ほど燃焼します。長時間お香を楽しみたい方に適しています。

番外編. 樹脂香(フランキンセンス&ミルラなど)

樹脂香は植物の樹脂を乾燥させたものをそのまま炭の上で直接焚かれるため、非常にピュアで強い香りを楽しむことができます。主にアラブ諸国やインドで愛用されているお香です。そのため日本国内ではあまり見る機会がありません。

代表的な樹脂香には神聖な香りの乳香(フランキンセンス)と、没薬(ミルラ)があります。
フランキンセンスはウッディでマイルドな香り、ミルラはムスク調の香りです。ふたつを合わせることで、浄化効果が期待できます。

価格帯は数ドルから十数ドルまで幅広く、主に海外からの輸入となるでしょう。
燃焼時間は量によりますが、通常30分から1時間ほどです。

また注意点としては焚く際には煙が沢山出るため、換気が必要です。
部屋に香りが残ったり、壁紙に匂いが移ったりしますので、匂いが気になるという方は控えるのが好ましいでしょう。
樹脂香の特徴的な香りで、空間や身体を浄化する旅へ出かけましょう。

次回は

お香立ての種類について紹介します

(セラピストが愛用しているお香立ての紹介があるかも…?)

お楽しみに!

 

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。